FM791
三浦 修
士業の枠を超え挑む
労務BPOの未来
osamu miura
社会保険労務士法人 みらいパートナーズ | 代表社員 / 代表取締役

1975年熊本県生まれ。大学卒業後、学校事務や会計事務所勤務を経て、2008年に開業。2018年に法人化。労務BPOやDX支援、大企業向けコンサルティングなどを手掛け、業界の既成概念を打破する挑戦を続けている。

https://mirai-ptns.jp/
MY STORY

士業の既成概念を打破する「専門サービス業」へのシフト

Q一般的に士業業界には序列が存在すると言われますが、その中で社労士の立場や貴社の事業の特徴について教えてください。
A

士業の世界には弁護士や公認会計士、税理士が上位と見なされ社労士や行政書士はその下に見られがちという一種の序列や既成概念が根強く存在しています。世間一般からは「社労士は手続き業務が中心で稼げない職業」と揶揄されることも少なくありません。しかし、私たちはそうした枠組みに収まるつもりは毛頭ありません。弊社では単なる手続き代行にとどまらず、SaaSなどのクラウドシステムを活用した「労務BPO(BPaaS)」や企業のDX推進支援といった高度な人事労務コンサルティングを主軸に置いています。さらに、日本の企業の約97%は従業員50人以下の小規模事業者ですが、多くの社労士が敬遠しがちな「100人以上の企業」や「数千人規模の大企業・上場企業」をターゲット層として積極的に開拓しています。既成概念にとらわれず、時代のニーズに即した価値を提供している点が私たちの大きな強みです。

Q医療や介護、学校法人など、高度な専門性が求められる分野で多くの実績をお持ちですが、その背景にはどのような強みがあるのでしょうか? 
A

弊社のクライアントの約4割は、医療機関や介護・福祉施設が占めています。具体的には、医科・歯科のクリニックから大型病院、障害福祉施設や保育分野まで多岐にわたります。これらの業界は、専門職集団であり独自の組織風土や歴史を持つため、一般的な労務管理の手法だけでは対応が難しい分野です。私自身、過去に学校法人での事務職として労務管理に携わった経験や、会計事務所で監査担当として多様な法人と接してきたバックグラウンドがあります。その経験を生かし、業界特有の複雑な人間関係や組織課題に深く踏み込んだアドバイスを行える体制を構築してきました。私たちは自らを単なる士業ではなく「専門サービス業」と位置付け、お客様の現場に寄り添った付加価値の創造を徹底しています。

MY STORY

数千万円の赤字から掴み取ったV字回復と不変の経営哲学

Q東京進出時に直面された大きな失敗と、そこから短期間でV字回復を果たされた軌跡についてお聞かせください。
A

地元・熊本から東京へ進出した際、全国に顧客基盤を持つ大手上場企業と組み、全国規模で助成金事業を展開する機会を得ました。数百社との契約が決まり一見順調に見えましたが、様々な問題が重なり事業からの撤退を余儀なくされました。前払いでお預かりしていた費用をほぼ全額返金することになり、設備投資や人員採用の費用も重なって、最終的に数千万円規模の赤字と借金を背負うことになったのです。まさに絶体絶命の苦境でしたが、私は従業員の前で弱音を見せず、ひょうひょうと前を向き続けました。その後、大手ITベンダーとの協業によるSaaS導入支援や、大企業の労務アウトソーシング、リスキリング関連の支援事業などを地道に積み重ね、わずか2年ほどでV字回復を成し遂げました。

Qどん底の苦難を乗り越える中で確信された、三浦代表の人生観やビジネスにおける信念とは何ですか?
A

私には「人間は追い込まれたときこそ、本当の知恵が出る」という信念があります。知識と経験があり、極限まで追い込まれて初めて、絞り出されるようなアイデアや解決策が生まれるのです。また、ビジネスにおいて見返りをすぐに求めない「ギブ&ギブ」の姿勢も大切にしています。多くの人は「与えたらすぐに返ってくる(ギブ&テイク)」と考えがちですが、私が与えた価値や誠意は、1年や2年で戻ってこなくても構わないと思っています。5年後や10年後、あるいは自分が生きていない時代に、子や孫の代になって全く別の場所から返ってくれば十分なのです。短期的な損得にとらわれず、目の前の人に誠意を尽くし続ける一貫性こそが、困難な局面で手を差し伸べてくれる新たな縁を引き寄せると信じています。

MY STORY

サッカーに学ぶ組織論と未来へのビジョン

Q少年時代のサッカー経験は、現在の事務所経営や組織づくりにどのように影響を与えているのでしょうか?
A

私は小・中・高校と本格的にサッカーに打ち込んでいました。体格は小柄でしたが、「小さくても大きな相手に勝てる」という工夫と情熱を注いできた経験が、現在の事業展開の原点になっています。また、サッカーはフォワード、ディフェンス、ゴールキーパーなど、それぞれ異なる役割と個性が組み合わさって機能するスポーツです。足が早い者、キック力がある者、全体のバランスを取るのが上手い者など、多様な選手がいてこそ強いチームが作れます。これは企業組織も全く同じです。全員が同じ型にはまった「金太郎飴」のような組織は面白くありませんし、強くなれません。スタッフ一人ひとりの個性を活かし、互いの強みを引き出し合えるような「機能する組織」を作ることが、私の組織づくりの理想です。

Q今後の事業展開における具体的な目標や、会社として目指す未来像についてお聞かせください。 
A

今後の目標として現在の売上4〜5億円規模から約3倍となる「売上12億円」、消極的な拡大ではなく、それをしっかり支える「従業員80〜100名体制」の構築を目指しています。ただし、単に規模を拡大すれば良いと考えているわけではありません。最新のAI技術やクラウドシステムを極限まで活用し、業務の効率化と高度化を両立させた先進的な組織モデルを作り上げたいと考えています。士業業界では資格や肩書に頼りすぎ、サービス業としての本質を見失っているケースが少なくありません。私たちはその限界を突破し、全国の社労士事務所のお手本となるような「専門サービス業の成功モデル」を提示していきます。地域や企業の規模を問わず、労務から経営を強固に支え、関わるすべての人の成長に貢献し続けていきます。

MY STORY

頭で考えず、現場で挑戦と失敗を重ねよ

若い世代の方々は情報があふれる環境にいるため、どうしても頭でっかちになりがちです。しかし、真の知恵や成長は自ら現場に足を運び挑戦して失敗を重ねる泥臭い経験からしか生まれません。頭で悩む前に一歩外へ踏み出し、現場で失敗を恐れず果敢に挑み続けてください。

← 一覧へ戻る